京町家の建築や不動産全般の情報

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京都の庭園イメージ

一体型の住居形式「京町屋」

京町家とは京都に建てられた職住一体型の住居形式をいい、建築様式としては町家造りと呼ばれます。
江戸時代半ばころに現在残存する京町家の形に近いものになったとされています。

京町家の外観は瓦屋根、土壁、紅殻格子といわれる色の濃い格子、虫籠窓、犬矢来などが特徴です。
二階建てが多いのですが、平屋や三階建ての家もあります。

建築様式

在来工法とは異なり、基礎に石を用い、壁は漆喰塗籠の大壁造りや真壁造りで、建物の構造材には継手・仕口・ほぞを用い、大栓、だぼ、楔などで補強されます。

屋根は「起り(むくり)屋根」という、傾きを緩やかなふくらんだ曲線にして雨水をよく流し、印象をやわらかくしています。
煙を外に出す「煙出し」があり、「一文字瓦」で軒先のラインをそろえています。
また、京町家の敷地は間口が狭く、奥行きが深いため、「うなぎの寝床」とユーモラスに呼ばれています。

これは三間(約.5.4m)の間口を一軒役として課税する豊臣秀吉の税制に反発した形状であるという説もあります。
外観は一見して地味ですが、これは町衆の自己規制の風潮の高まりと美意識の変化によるものとされています。
これまでの華美で派手な装飾をそぎ、京の町家は統一と均整のとれた町並みになっていったのです。

外観とは対照的に、室内は様式美にあふれ、京の町衆の文化的洗練と美意識の高さが如実に反映されています。

また、奥には防火を施した丈夫な蔵があり、家の中にある蔵として珍しいものです。
さらに京町家には裏庭があり、玄関から裏庭までの土間の部分を「通り庭」と言い、通り庭の途中には台所があります。
靴を脱がずに行き来でき、商品の搬入などにも便利であったのです。

大規模な町家では途中に「坪庭」と呼ばれる小規模な中庭もありました。
これらは細長い敷地の家の採光や風通しをよくする機能を兼ね備えていました。

京町屋のこれから

歴史ある貴重な町家ですが、京都市の定義で「1950年以前に伝統的木造軸組み工法で建てられた木造家屋」とされる町家は、2010年の調査では47,735軒残存しています。

しかしそのうちの10.5%が空き家で、老朽化や住む人の高齢化が理由で減少しているのです。
現在、京都市では公的融資制度などを設け、京町家の保全・再生に務めています。

現在、京都市内には町家をリノベーションし、宿として甦えらせた建物が増えています。
京都らしい暮らしや風情に浸れ、現代風に便利にアレンジもされており、外国の方にも人気の高い宿となっています。

宿は1泊1食付きスタイルから一棟丸ごと貸し切りまで、料金は7千円~2万円くらいです。
また、不動産として京町家の物件は2千万円~2億を超えるものまで様々で、売り出されているものもあります。