実際に住んで京都の文化と伝統を感じることができる京町家の魅力

実際に住んで京都の文化と伝統を感じることができる京町家の魅力

京町家の中庭灯籠イメージ

再活用される京町屋

京町屋は、1998年の調査では京都市内全域で、5万棟も残っていました。しかし、保全の困難さ等から毎年およそ1,000軒近くもの京町家が失われていると言われています。そんな中、京都の美しい景観と伝統文化、そして生活文化の象徴として、町家を未来に継承しようという声が高まっています。宿泊施設や、カフェなどに改装し再生した京町家が増えて注目を集めています。

さまざまな工夫と特徴

京都の生活空間を彩ってきた京町家は、細部に注目すると様々な工夫や歴史が見えてきます。例えば、多くの町家の屋根には鐘馗さんが飾られています。これは、唐の疫病神を追い払うという説話が発祥の神様です。魔除けとして飾られていますが、端午の節句にも鐘馗さんの絵などを奉納します。

それから、2階にある虫籠に似た形状の虫籠窓という漆喰の隙間は、外から中の様子を見えにくくし、風通しを良くする優れた仕組みです。

また、1階の壁に張り巡らされている犬矢来は、馬が通った時に跳ねる泥や、犬、猫の放尿などから家の壁を守るために設けられたものです。曲線が付いているので、泥棒除けにもなっています。矢来とは、竹や木を用いて組んだ囲いのことで、犬矢来も竹や木で作られています。

京町家は、格子によってその家の職業が分かると言われているように、糸屋格子、米屋格子、染屋格子、炭屋格子、酒屋格子など様々な種類の格子があります。糸屋格子は、採光を良くして着物の仕立てを効率よくできるように、酒屋格子は樽を格子にぶつけても壊れにくいように太く丈夫な格子に、といったように、細かな工夫が施されています。

伝統的な京町家には、玄関土間があります。家の外と中との中間の空間で、プライバシーを確保しながら来客をもてなすことができるのです。間口が狭く奥行があるため、うなぎの寝床と呼ばれているのは、江戸時代に間口の大きさによって税金が決められていたからです。

家の中には、風通しと採光を兼ねた小さな庭が家の奥や途中に設けられています。庭には、灯籠や石を配したり、花を植えるなどをして、その家の人のセンスが反映される場所となります。他にも、道や庭に面する大きな開口部と続き間、襖、障子などを思い通りに開け閉めできる建具で構成されており、開放的な間取りによって、風の通り道が確保されていますので、快適に過ごすことができるのです。

京町屋を借りる

京町家は、一棟まるごと貸切るタイプや、民泊施設として色々な国の人と交流することができるタイプなど、目的に合った宿泊施設があります。比較的宿泊費用が安く設定されているので、長期滞在にも適しています。