京町屋とは

京町屋とは

京都の町屋造り京町屋とは京都に建てられた職住一体型の住居形式で、建築様式としては町家造りと呼ばれ、その歴史は古く、江戸時代の中頃には今の形になったといわれています。
外見上の特徴として紅殻格子、虫籠、犬矢来等があげられます。なかでも紅殻格子は単なる格子ではなく、外からは中が見えにくく、中からは通りが見えやすいといった工夫がなされており、紅色のすっきりとしたデザインがいかにも京都というイメージを印象づけています。犬矢来もよく知られた町屋の特徴の一つで、竹や木で作られているアーチ状の垣根です。もともとは馬の跳ねる泥とか犬や猫の放尿を避けるためのものだったという説があります。

ほかには、建物の間口が狭く、奥行が長い、いわゆるウナギの寝床のような形になっています。かつては間口の大きさによって税金の額が決まっていたので、そのような作りになったということです(諸説あります)。

実は京都市の定義で町屋とは「1950年以前に伝統的木造軸組構法で建てられた木造家屋」とキッチリと決まっています。この定義によると現存するものは、1864年の禁門の変による火災でかなりの建物が消失してしまい、火災後に建てられたものがほとんどで、2010年の調査によると約48000件が残っています。

なぜ今京町屋が注目されているのか

京都の町並み京町屋は京都の風景そのものです。美しく洗練されたデザインと独特の文化は外国人からすると日本の象徴であり、ほかに代えがたい魅力があります。ただ、昔ながらの作りでは使いにくく、住みにくい。維持費もかかり、将来的には相続税も発生します。そのために町屋を手放す、または新しい建物に建て替える等の人々が年々増加しています。

そういう状況に危機感を持った官民が、町屋をリフォームし、耐震工事をし、現在の暮らしに適応させ、貸し出し、もしくは販売し、情報を共有し町屋を守っていこうと力をを入れています。古い伝統的は日本の木造建築は、維持修繕を目的として建てられていますので、手を入れればこれから100年、200年と長く住み続けることも可能だからです。

京都市では平成12年に「京町家再生プラン」を策定し、専門家を交えたネットワークを構築し、町屋の改修時には相談に乗り、賃貸する時にはアドバイスも行っています。

以上から、町屋を所有することに興味のある人たち、日本だけでなく、外国人からも問い合わせが増えており、いわゆる富裕層も注目しています。最近では台湾、シンガポール、アメリカからの引き合いが多いそうです。

今後の需要の見込み・伸び

京町家の軒先イメージ世界から注目されている町屋ですが、自分で住むほかに、改修して宿泊用に貸し出すことも行われています。
観光客の急な増加に備えて宿泊用に改修すれば町屋の存続が見込めます。10年間空き家だったある町屋の改修費が1400万円かかったのですが、その費用を不動産会社が出し、一定期間無償で建物を借り受け資金を回収後、元の持ち主に返却する。そういうマッチング事例もあります。
また、外国人専用の宿泊施設にして情報を発信する、物件を購入したい人に向けて販売情報を発信する、そういう外国人向けのサイトは増えてきており、実際に宿泊施設として稼働している町屋も存在します。

一例として、宿泊施設と飲食店を混在させた一風変わった京町屋も出現しました。地元不動産会社が改修費用を拠出し、築80年の京町屋の1階に日本酒バー、2階に訪日外国人をターゲットにして宿泊施設を整備しました。このケースも一定期間低賃料で借り受け費用改修後にもとの持ち主に返却されるそうです。

このように町屋には世界の人たちから注目されるいろんな魅力がつまっています。
京都市でも『観光振興計画2020 ~世界があこがれる観光都市へ~』を発表し、東京オリンピック開催予定の2020年末までに外国人宿泊者数を年間300万人とする目標を掲げています。